ミーティングキャップ
読み: みーてぃんぐきゃっぷ
1 日または 1 週あたりに許容する会議の最大数・最大時間を事前に設定し、集中時間を守る制度です。
ミーティングキャップとは、1 日あたりまたは 1 週あたりに許容する会議の最大数 (または最大時間) を事前に設定する制度だ。個人の集中時間を守るためのセルフマネジメント手法であると同時に、組織レベルで導入することで会議過多の文化を構造的に是正できる。Shopify が 2023 年に定例会議の一斉削除と「ノー会議水曜」を全社で実施し、会議時間が大きく減ったと報じられた事例が広く知られている。
キャップ値の決め方
キャップの適正値に業界標準はなく、組織と役割によって決めるものだ。決め方の軸は 2 つある。第一に役割: 実装・制作が主体の個人貢献者は連続した集中時間が成果に直結するためキャップを低く、調整と意思決定が仕事の中心であるマネージャー・経営層は高めに置く。第二に実測: まず現状の週あたり会議時間を 2 週間計測し、そこから 2-3 割減の値を初期キャップに置いて運用しながら調整する。最初から理想値を狙うと現実との乖離で形骸化しやすい。
導入企業の事例
Shopify の「会議コスト計算機」(2023)
- 3 人以上が参加する定例会議を全社で 12,000 件以上一斉削除
- 水曜は会議を入れない日とし、50 人超の大規模会議は木曜のみに制限
- 会議招待時に「この会議のコスト: $X」を自動表示
- 削除された会議は延べ 322,000 時間分に相当すると報じられた (2023 年の複数の報道)
ツールでの実装
上限に達した日の空き枠を自動でブロックするスケジューリング支援ツールも存在する。カレンダー単体でも、フォーカスタイムを先にブロックすることで擬似的にキャップを設けられる。仕組みより重要なのは「上限を超えた依頼を翌日以降へ送る」運用を実際に貫けるかで、これはツールでなく本人とチームの合意の問題になる。