サマータイム
読み: さまーたいむ
夏季に時計を 1 時間進める制度で、導入国との日程調整では年 2 回の時差変動に注意が必要です。
サマータイム (Daylight Saving Time, DST) とは、日照時間が長い夏季に時計を 1 時間進め、日光を有効活用する制度を指す。欧米を中心に多くの国・地域で導入されており (2026 年時点)、北半球では通常 3 月に開始し 10 月末から 11 月に終了する。日程調整では、サマータイムの切り替わりが国際会議の開始時刻をずらす原因になりやすい。
主要国のサマータイム状況
| 国・地域 | 状況 | 備考 |
|---|---|---|
| アメリカ | 導入中 | 3 月第 2 日曜〜11 月第 1 日曜 (アリゾナ州等は不採用) |
| EU | 廃止議論中 | 2019 年に欧州議会が廃止案を可決したが EU 理事会の承認が得られず未成立 (2026 年 8 月時点) |
| 日本 | 不採用 | 1948〜1951 年に GHQ 指導で実施、不評で廃止 |
| オーストラリア | 州により異なる | 導入する州と不採用の州があるため、相手の所在州ごとに確認する |
日本でのサマータイムの歴史
日本では 1948 年から 1951 年まで GHQ の指導のもとサマータイムが実施されたが、残業の増加や生活リズムの乱れを理由に国民の不満が高まり、わずか 4 年で廃止された。2018 年には東京 2020 オリンピック・パラリンピックの暑さ対策として再導入が政府・自民党で議論されたが、システム改修の負担や健康への悪影響への懸念から同年秋に見送られた。
日程調整への影響
サマータイムの切り替わり時期 (年 2 回) には、タイムゾーン間のオフセットが変化する。例えば、日本とロンドンの時差は通常 9 時間だが、イギリスの BST (British Summer Time) 期間中は 8 時間になる。定例会議を UTC ベースで設定していれば自動的に調整されるが、ローカル時間で固定している場合は手動での時間変更が必要になる。
切り替え時期に事故を防ぐ実務
日本にはサマータイムがないため、切り替えの当事者意識を持ちにくいのが落とし穴になる。米国・欧州との定例会議は、相手側の切り替えによって日本時間の開始時刻が 1 時間ずれる。しかも米国と欧州は切り替え日が揃っておらず (米国は 3 月第 2 日曜から 11 月第 1 日曜、EU は 3 月最終日曜から 10 月最終日曜)、3 月と 10-11 月には片方だけが夏時間という中間期が生じる。春は米国が先に始め、秋は欧州が先に終えるため、この期間は米国との時差と欧州との時差が普段と違う組み合わせになる。予定は必ずタイムゾーン情報付きで登録し、切り替え週の会議は前営業日に開始時刻を再確認する。この 2 点を守るだけでも、この種の事故は大きく減らせる。